葬儀・告別式の流れ

式の進め方について

葬儀
最近では時間短縮のため、葬儀と告別式を一緒におこなうことが一般的です。さらに、私の母の場合もそうでしたが、「初七日(しょなのか)法要」も一緒に行ってしまうケースも増えています。

1.葬儀・告別式の意味

本来、葬儀と告別式は別々のものです。
葬儀は遺族や近親者が故人の冥福を祈り、あの世に送るための儀式。仏教的には、故人に仏弟子となるための戒律を与える授戒と、極楽浄土へ導く「引導」を行います。

一方、告別式は友人や知人が焼香をして故人にお別れをする儀式で、葬儀が終了した後にあらためて営まれるものでした。つまり、本来は全く別の意味を持つ儀式であるため、葬儀が終わると僧侶はいったん下がり、告別式であらためて入場していましたが、最近では告別式も同時に行うのが一般的です。

2.おおよその葬儀・告別式の流れ

葬儀は宗教や宗派によって内容や焼香方法が異なるので、事前に確認をとっておいた方がよいでしょう。当日は葬儀・告別式の後に火葬も行わなくてはなりません。式が予定通り進むように時間管理が大切となってきます。仏式の場合、式当日は次のような流で進むのが一般的です。

葬儀・告別式の流れ

(1)喪主・遺族(参列者)着席

遺族と親族は式が始まる15分くらい前までには入場し、着席して参列者を待ちます。式場係は記帳をすませた参列者を所定の席に案内します。

(2)僧侶の入場

定刻になり、参列者が着席したら、進行係は僧侶を式場へと誘導します。この際、参加者全員で頭を下げて迎え入れ(イス席の場合は起立てして一礼)、僧侶が祭壇前に着座してから参加者は着席します。

(3)会式の辞

(4)僧侶による読経

僧侶による読経を行います。読経の時間の目安は30~40分ほどで、参列者は正座して聞きます。宗派によって異なりますが、読経のなかで、授戒や引導などの葬祭儀礼が執り行われます。

たとえば真言宗では、引導の際に遺体の頭に水を注ぎかける
「灌頂(かんじょう)」という儀式をおこなうことがあります。

(5)弔辞・弔電の紹介

引導の後、司会者が「ただいまより弔辞を頂戴いたします」とあいさつし、前もって依頼しておいた人が順に弔辞を述べます。

人数は2~3人までで、時間はひとり2~3分程度が一般的です。弔辞に続いて、司会者によって弔電が奉読されます。2~3通ほど読み上げたら、残りは名前だけを紹介します。あまりに数が多い場合には名前を読み上げるのを省略することもあります。

(6)読経・焼香

・僧侶の焼香
初めに僧侶が焼香をおこないます。引き続いて、僧侶の読経のなか、喪主、遺族、親族が焼香を行います。焼香が終わると、僧侶が退場して葬儀は終了します。

・参列者の焼香
葬儀後20分程度の休憩をはさんで告別式が行われます。遺族と親族は、焼香の際に参列者に返礼をするために、通路側に向かって座り直します。僧侶が入場し、読経と焼香が始まります。焼香の順番は、席次の順番にしたがって行われますが、打合せした通りになっているかどうか確認をしましょう。

当日になって突然出席することになったり、逆に出席できなくなる人もいるからです。焼香をする人数が多い場合などには、司会者が焼香する順に名前を呼び上げることもあります。この場合にも、式が始まる前に必ず出欠を確認しておきます。

(7)告別式の終了

焼香が終わり、僧侶が退場したら、司会者のあいさつで告別式が終了します。ここで喪主か親族代表があいさつすることもありますが、通常は出棺直前に行います。

(8)閉式の辞

このあと、出棺のために「お別れの儀」をおこなって火葬場へ移動します。

(9)告別式の終了

焼香が終わり、僧侶が退場したら、司会者のあいさつで告別式が終了します。ここで喪主か親族代表があいさつすることもありますが、通常は出棺直前に行います。


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