葬儀から帰ってきたときには「お清めの塩」を体にかけます。香典返しや形見分け、年賀欠礼についてもマナーを守るように気をつけましょう。
１．葬儀が終わったら
お通夜や葬儀に参列したときにもらう会葬礼状に、塩の小袋が入っていることがあります。「お清めの塩」といって死によって穢れた体を清めるために使うものです。しかし、死を穢れと捉えない宗教や宗派、個人もありますので、その場合には使わなくても構いません。
また、最近では会葬礼状に塩を添えない場合もあるようです。お清めの塩は、自宅なら門を入る前に、マンションなら玄関ドアの前で使います。塩の使い方は、胸、背中、足元の順にかけてもらいます。自分自身でかける場合は、肩越しにかけます。葬儀場からそのまま仕事場に出かける場合などは、式場を出るときに足元に塩をまいて踏む方法でも良いでしょう。
２．香典返しについて
一般的に四十九日を過ぎた頃に、忌明けのあいさつ状とともに、香典返しの品が送られてきます。このときには礼状は出さないのが礼儀です。とはいえ、黙っているのも失礼だと思われる人は、「喪中見舞い」のようなハガキを出すとよいでしょう。親しい間柄であれば、近況伺いも兼ねて電話をしてもいいかもしれません。
３．その他の注意点
（１）形見分け
故人が愛用していた遺品を、生前親しくしていた友人や近親者に贈ることを「形見分け」といいます。故人の遺言で贈られることもあります。もし、遺族から形見分けの申し出があった場合には、素直な気持ちで受け取るべきです。ただし、こちらから形見分けを依頼するのは、ごく親しい間柄でもない限り、遠慮したほうがよいでしょう。
（２）年賀状
家族に不幸があった場合、その翌年の年賀状は出しません。その代わりに12月の初旬までに「年賀欠礼（喪中欠礼）」の知らせを送ります。この知らせを受け取ったときは、こちらからも年賀状は送りません。
