終活で家族葬を準備する

いま注目の家族葬を終活でも考えましょう

葬儀
残された時間がある「終活」では、色々な葬儀の形を考えてみることも大切です。家族葬であれば、家族のみが出席するスタイルなので、比較的低価格で、家族が親戚や知人に気兼ねなくお別れをすることができます。ただし、親戚などの同意と後々のフォローが必要です。

1.家族葬とは

葬儀や告別式で、一番悲しんでいるのは、いうまでもなく家族です。ところが近年の葬儀スタイルでは、家族は十分にお別れをする時間が取れなくなっています。葬儀や告別式はもともと「宗教儀式」で、すべては伝統や習慣によって進められていきます。

また、参列者も大勢いるなど、とても家族がゆっくりとお別れをするような場ではなくなっているのが現状です。もともと、家族は通夜で故人とゆっくり過ごし、十分にお別れをするものでした。ところが最近では葬儀に参列せずに通夜に訪れる人が多くなっています。

葬儀は日中に行われるため、平日であれば仕事を休んで参列しなければならない為、そうせざるを得ない状況も分かります。
その結果、通夜が葬儀と同じような意味合いの儀式になってしまい、弔問客がいる中で遺族は悲しみに暮れて泣き声を出すこともままならなくなりました。遺体と向き合って話をすることも躊躇する状況です。つまり家族葬には、遺族が十分なお別れの時間を持つことができる、という点で大きな魅力があります。

また、参列するのが家族だけとなる為、当然価格的にもメリットがあるのが家族葬です。これまでのような一般的な仏式の葬儀の場合、平均的な相場は約230万と言われていますが、家族葬であれば100万以下で営むことも十分可能です。これらの理由から終活で人気でも家族葬は人気の葬儀スタイルです。

2.家族葬の問題点

家族がゆっくりと心を込めて故人を見送ることができ、価格的にもメリットがありますが、その反面、デメリットもあります。最も大きな問題点は、家族以外の人が見送ることができないということです。故人のことを大切に思っていたのは家族だけではありませんから、そうした人たちは当然、葬儀に参列して故人とお別れをしたいと思うはずです。

また、親戚のなかには世間体を重んじる人もいるかもしれません。家族葬自体は、周囲の付き合いが薄く、価格的なメリットを重んじる都市部を中心に最近では非常に増えていますが、家族葬を行った後に、親戚や友人とトラブルになったり、しこりが残るケースも多いようです。家族葬を行う場合には、メリットとデメリットを十分に理解して、できるだけ多くの人の同意を得ておくことが重要です。

親戚や家族が「葬儀くらいはきちんとあげたい」と思うのはごく自然なことです。特に高齢の方や世間体を重んじる人は、「小規模な葬儀しかしないのは、お金を惜しんでいるからだ」と思いがちです。実際にはそうでなくても、世間からそう思われることを経緯するのでしょう。また、熱心な宗教信者の中には、家族葬では故人が成仏できないと思っている方もいるようです。


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