そのほかの埋葬方法

お墓以外の埋葬方法

散骨
遺骨はお墓以外に、「自然に還る」という考えに基づいた埋葬方法も近年増えてきています。エンディングノートなど、「死」を生前から前向きに考える傾向も高まり、さまざまな埋葬方法も検討されています。

1.自然葬とは

故人が自然へ還ることを希望した場合は「自然葬」という埋葬方法をします。自然葬で有名なのは、「散骨葬(さんこつそう)」と「樹木葬(じゅもくそう)」です。「散骨葬」の場合、遺骨は大きいので業者に頼んで2mm以下に砕いて細かくし、海や山にまきます。

「樹木葬」の場合、墓石のかわりに木を植えたり、木のそばに埋葬します。最近では公営でも樹木葬を扱う市区町村も出てきていますが、非常に人気が高く、すぐに埋まっているようです。

ほかにも人工衛星とともに宇宙に飛ばす「宇宙葬」、風船で空にあげる「バルーン葬」などさまざまな葬儀の方法が出てきています。

2.散骨のマナー

自然葬については法的な制限がないため、どこに散骨しても違法にはなりません。ただし、社会的マナーの観点からいえば、いくら思い出の場所だとしても、人が多い場所に散骨するのはいけません。とくに海は海岸から離れた場所で散骨を行います。散骨は遺族が勝手に判断するのではなく、業者に相談して散骨場所を選びます。

散骨は遺骨をすべてまくのではなく、一部だけおこなって、残りはお墓に納骨する場合もあります。

3.さまざまな自然葬のスタイル

■散骨葬

遺骨の一部を細かく砕いて山林や川、海などに一部まきます。
自然への回帰のほか、故郷への帰郷する、思い出の場所で眠るといった故人の希望のもとで行われることもあります。ただし、散骨する場所は、その土地の住民や漁業関係者に配慮しましょう。

■樹木葬

遺骨を土の中に埋め、その中に墓石のかわりに樹木を植えます。樹木は故人をイメージして選びます。埋葬できる場所は決められており、樹木葬専用の墓地があります。一般の墓地でも樹木葬のためのスペースを準備している場所もあります。

■海洋葬

遺骨を水で溶ける紙に包んで散骨します。散骨の方法は、遺族が船を貸し切って行う場合と、複数の遺族が合同で行う場合、遺骨を業者に預けて代行で散骨する場合の3つがあります。

■宇宙葬

空へ還す自然葬です。人工衛星に遺骨を納めた専用カプセルを搭載して宇宙へと打ち上げます。地球の軌道を一定期間周り、最終的には大気圏で遺骨は燃えつきます。風船に結び空に飛ばすバルーン葬もあります。


TO TOP